平成30年7月2日 経済水道委員会

【案件】
・付議議案審査
(総括質疑〔観光文化交流局〕)
・平成30年第97号議案 契約の締結について

「中川貴元の発言」
これまでお話しされたことを少し整理しながら質問させていただきたいと思いますが、今、お話があったように、私ども議会は、市長さん、当局から提案されたものを、これまで信じて議決をしてきたわけであります。そういう中で、ポイントは二つで、2022の期限と505億円というお金と、この二つの2本柱があろうかと思います。
まず、2022の期限について言うと、この2022が、これを守れるかどうかということを考えると、2022が完全にもうおくれるんだという見通しであるのか、それか、おくれる可能性があるという見通しなのか、多分二つに分けられるんです。おくれる可能性があるということは、間に合う可能性があるということと同義語にもなるわけです。2022が完全におくれるとすると、今回の木材の調達を議会が認めないということになると、それはもうその時点で2022が完全におくれると、こういうことになるという説明であったと思いますが、そういう理解でいいですか。

「西野事務所長の発言」
今までの説明で、2022がおくれるというふうに、完全におくれるということではないというふうに我々認識しております。

「中川貴元の発言」
そうすると、事は大きく変わるよね。今回、認めなくても2022に間に合うという発言ですけど、それでいいですね。

「西野事務所長の発言」
今回、お認めいただくという前提で間に合う可能性があると、そういうふうに申し上げているところでございます。

「中川貴元の発言」
ちょっと、そうなってくると、話はもう全く変わります。もう一遍言います。2022に完全におくれるというケースというのは、一つが木材の調達で、木材の調達について今回議会が認めないと2022が守れないと、その期限が守れないと、だから提案をしてきていると、こういう理解でよろしいですねというふうに今お尋ねをしたところ、そうではないという答弁ですよ。

「渡邊局長の発言」
今、西野が言ったのは、委員御指摘のとおり、今回調達がないと完全におくれる、今の時点で完全におくれるとは思っていませんので、今回の調達があれば当然に完成が守れると、そういうような意味で発言したというふうに思っています。

「中川貴元の発言」
言い方の問題なのかもしれませんが、もう一遍同じことの繰り返しになりますけど、木材の調達を認めないと2022が間に合わなくなると、だから、今回提案をし、認めてくれと、こういう理解でいいですか。

「西野事務所長の発言」
委員のおっしゃるとおりでございます。

「中川貴元の発言」
そうすると、完全におくれる理由があるとすると、もう一つは、例えばですけれども、今度は石垣部会なの。この石垣部会の理解が、10月、例えば理解が得られなかった。しかしながら5月もある。10月、それから5月、両方ともに認められないと、石垣部会との話が調整がつかなかったと、5月までたっても、あるいは石垣部会の理解を得るのが遅くなって、国との文化審議会の議論も5月で間に合わなくなったというふうな仮定というか、間に合わないということが今現在わかっているとすると、これももう完全におくれるということになるかな。

「西野事務所長の発言」
文化審議会が通らなかった場合につきましては、その時点での竹中工務店との協議というふうになりますけれども、今御指摘の、5月でも通らなかったということになりますと、相当厳しいのではないかというふうに考えております。

「中川貴元の発言」
それは推測なのであって、今現在では、10月もしくは5月に理解を得られるように努力をしていくということだよね。したがって、2022にはまだ、おくれる可能性があるかもしれないけれども、間に合う可能性があると、こういうことだな。

「西野事務所長の発言」
委員のおっしゃるとおりでございます。

「中川貴元の発言」
そうすると、きょう、地元紙に記事が載っていました。あの記事の中のポイントが三つあったかなと思うんです。一つが、石垣部会の理解を得るよう文化庁が求めているが、この見通しが立っていないというところ。これについて当局の見解は。

「西野事務所長の発言」
石垣部会のほうに、まだ私どもの具体的な考えはお示しできておりません。これまでの調査に基づく天守台石垣の現況、それに基づく保全方針、天守台石垣と木造天守の基礎構造の関係ですとか、復元工事と天守台石垣の整備のスケジュール、そういったものの考え方を7月の石垣部会でお示しをして、それで御審議いただく中で御理解をいただければというふうに思っているところでございます。

「中川貴元の発言」
二つ目は、復元よりも先に石垣の保全、補修に取り組むよう訴えている。ここも一つのポイントだと思いますが、これについては当局と見解が異なっていようかと思いますけれども、この点についてはどうですか。

「西野事務所長の発言」
今、委員御指摘いただきましたように、本市の計画としましては、天守の整備を進める中で、例えば、この調査の一部をより詳細に行うのに、安全に配慮するということも念頭に置きまして、天守閣の解体後に行うということ、それから、整備につきましては天守閣の竣工後に行うということを考えております。こういった考え方につきましても、石垣部会に説明し御審議をいただきたいというふうに思っているところでございます。

「中川貴元の発言」
そうすると、あくまでも見解は違うけれども、理解を求めていくために努力をしていくということでよろしいですね。

「西野事務所長の発言」
御指摘のとおりでございます。

「中川貴元の発言」
それから、三つ目のポイントは、市の姿勢には木造復元の日程ありきと批判的と、こういう言葉も載っておりましたが、これについては当局はどのようにお考えですか。

「西野事務所長の発言」
市のスケジュールにつきましては、いわゆるプロポーザルに基づいた計画によってできたスケジュールでございます。それによって、2022年12月の天守閣の竣工を目指しておるわけですけれども、それとともに、あわせて、そういう計画の中で石垣の保全整備についても着実に進めたいということを私ども考えておりますので、そういったところをしっかりと御説明してまいりたいというふうに考えております。

「中川貴元の発言」
わかりました。
それじゃ、もう一つのポイントであります金額、505億円ですけれども、これは仮に、この間も聞きましたが、文化審議会が仮に5月にずれ込んだとしても、今回の木材を仮に調達をしたとしておいて、しかしながら5月の文化審議会にずれ込んだとしたとして、そうすると、仮設だ、素屋根だ、解体だというような工事がずれ込むと。ずれ込むことによって工事費が余分にかかりはしないかと、こういう質問がさっきからありました。これは竹中さんと協議をしていくということを先ほどから言われていらっしゃいますが、むしろ、その協議をしないかぬのかと、皆さんは、そもそも、まだ正式な契約はしていないとはいうものの、最初のプロポーザルの協定の段階の中で金額を提示して協定を結んでいるわけですね。そうすると、ある程度のことは竹中さんも含んで、このプロポーザルの協定を結んだと思うんだけども、その辺の理解はどうですか。

「西野事務所長の発言」
委員御指摘のとおり、505億円という上限を明示した上で基本協定を結んでいるということはございます。そういう中では、お互いに、この505億円を守っていくということを、たとえ条件が変更があっても、505億円を守っていくことに対して最大の努力をするということにつきましては、お互い共通の認識であろうというふうに思っております。

「中川貴元の発言」
皆さんは役所の方なので、それは竹中さんと会えば、竹中さんだって、それは民間企業ですから、さまざまな要求をおっしゃられると思う。皆さんは役所の方としての範囲の中で当然努力をされると思うんですけれども、先ほど局長からも答弁があったけれども、市長さんは一体何と言ってらっしゃるのか。2022を守ること、それから505億円を守ること、我々は先ほど、僕、冒頭申し上げたように、市長さんや皆さんからの提案、言葉を信じて、これまで議決をしてきたわけです。肝心かなめの市長さんは、これらのことについて何とおっしゃっているのか、一度お聞かせをいただきたい。

「渡邊局長の発言」
市長におきましても、常日ごろから505億円、2022年12月、これについては市民の皆様との約束であって、全力で尽くして実現していきますというふうに市長からは言われておりますので、我々もそれに従って事業を進めておるところでございます。

「中川貴元の発言」
それは市長さんの正式なコメントとして、2022と505億円を死守していくんだと、こういう決意だという理解でいいですね。

「渡邊局長の発言」
おっしゃるとおりでございます。

「中川貴元の発言」
少し視点を変えて質問させていただきますが、今のちょっと重い話から抜けて、ちょっと視点を変えて、あれですけど、この国からの意見の中で、6月5日に正式なものになったよという、この三つの課題の中で、一番上の、SRC造による外観復元、博物館機能の背景についてと、この欄がある。その中に、近現代建築の外観復元においては、内部を木造に見せることができないこともあって、城戸は内部に博物館を造ろうと考えたのではないかと、こうあります。この博物館をつくろうと考え、これをまた皆さんまとめて国に提出するんだと思うんですけども、そこで、博物館というところになってくると、今、天守にある収蔵品、これをどうしていくおつもりなのか、どういう予定でどうしていくおつもりなのか、これについて御見解をいただきたい。

「岩本室長の発言」
御指摘の天守の収蔵物でございますけれども、現在収蔵されております重要文化財の障壁画につきましては、今、西の丸で建設しております展示収蔵施設にて収蔵展示をしていくと。その他の収蔵品につきましては、今、金シャチ横丁の正門側の義直ゾーンの東側、今ビアガーデンになっておりますけども、ここで二期整備ということで、その中で多目的施設や展示収蔵施設ということを計画しておりまして、そちらで残りの天守の収蔵品については展示収蔵していきたいというふうに考えておるところでございます。

「中川貴元の発言」
みんな、これ持っているか持っていないかわからないですけど、今のここの金シャチのところで、そうすると、第二期整備の前期と今おっしゃられたけど、第二期整備の前期には、既存公園、水資源機構の隣のところ、これも何かやっていくつもりなの。

「岩本室長の発言」
現時点では、金シャチ横丁の横の部分だけで、今検討を進めようとしているところでございます。

「中川貴元の発言」
そうすると、第二期整備の前期というのは、金シャチ横町の隣だけで考えていて、収蔵品はそこで展示をしていきたいと、こういうことですか。ここの既存公園は使わないということ。

「西野所長の発言」
今年度、調査の中で、この金シャチ横丁の東側の部分を、そういう対象として調査を進めていきたいと考えておりますけども、さらに、その既存公園の部分も活用することも、あわせて検討はしていきたいなというふうに思っております。

「中川貴元の発言」
それについても国に説明をしていくと、こういう理解でいいですか。

「西野所長の発言」
文化庁に許可を申請する際には、どれだけの大きさでというところまではまだ示せませんけども、名古屋城の近辺で、現在の収蔵品を展示できる、そういう場所は確保していきたいと、そういうようなことは説明していくつもりでおります。

「中川貴元の発言」
そうすると、今、金シャチ横丁のすぐ隣の東海農政局の土地があるんだけど、ここが、その既存公園との真ん中にあるわね。これは何とかならぬのですか。

「西野所長の発言」
現時点では、この東海農政局の移転があるということは伺ってはおりません。

「中川貴元の発言」
これ、でも、それこそ国と協力をし合って、よりよいものをともにつくっていくべきところだと思うの。やっぱりこの東海農政局の土地も含めて、収蔵品、皆さんが、このパンフレットにつくったやつの中には点々で囲まれておるよ、これ。そこには、このとおりのパンフレットの言葉でいくと、芝居や催しなどの多目的利用だとか、あるいは本物の歴史に出会える展示だとか、それが、例えばだけども、山車会館つくったりとかいろんなことが想定されるんだけれども、その中には、皆さんのパンフレットの中には、点々で書かれておるじゃないですか、これ。そうしたらそれは東海農政局も含まれているわけですので、何かかんかアクションをぼちぼち起こしていく必要があるのではないかと思いますが、どうですか。

「西野所長の発言」
過去に国と市との間で、国の庁舎の効率的な配置及び名城公園の総合的な整備を図ると、そういう目的で土地の利用形態を相互に変えて交換するという、そういう協議をしております。その中で、東海農政局が建っている土地と、かつて名城東小公園、現在リニア関連の工事区間として使用している土地の利用形態を交換をして、東海農政局が建っている土地が公園になると、そういうふうな予定はございます。そういうことが行われれば、金シャチ横丁の整備は公園化された後に行うことができると、そういうふうに認識しているところでございます。

「中川貴元の発言」
それは、今おっしゃられた、もうちょっと南側に行ったところの名城東小公園、今リニアで使っていらっしゃるところ、ここと交換をするということになると、どれぐらいかかるの、時期は。

「西野所長の発言」
大体15年から20年ぐらい、リニアが今、実際に使っているということがありますので、15年から20年ぐらいかかるように認識しています。

「中川貴元の発言」
これ20年かかるの。そうすると、木造にして、今言われた第二期の整備をして、まだ余分に10年かかるということ。そういうことになるの、これ。

「渡邊局長の発言」
確かに、天守が平成34年ですので、5年後、さらに15年後ぐらい、20年ですと、15年後ぐらいおくれて、その土地が利用可能になる、そんなような、今の時点では国とのお話になっていると、そんなような認識でございます。

「中川貴元の発言」
これも、いつも国のほうからいろいろな、さまざまな課題をいただくわけですけれども、それはいっぱい、市としても、ここらあたりは詰めていってもらいたいなと思います。問題提起をして、それは名古屋市の事業とはいえ、国と一体となって、それは15年、20年先では、名古屋城の熱も冷めちゃう。なので、名古屋市としても、代替地があるのかどうなのかも含めながら、ここの東海農政局の土地の利用については、早い段階で国との調整をしていっていただきたいと思いますが、いかがですか。

「渡邊局長の発言」
確かに、委員御指摘のように、この土地に博物館的な機能でありますとか、先ほど、提示でございました山車、そういった展示、そういったものは天守及び名古屋城の魅力を増幅するといいましょうか、相まって魅力が高まるというふうに考えております。先ほど、金シャチ横丁の第二期で予定しております、今ビアガーデンのところは、確かに、そういったものを含めて整備するには少しスペース的には小さいものかなというようなこともございますので、今年度の調査費、少しお認めいただいておりますので、そのような中でも、将来性についての機能について検討を進め、その検討をする中で、やはり所有者である国のほうへの働きかけ、そういったものも含めまして、できるだけ早い取得及び使えるような形での交渉なり相談を持ちかけていきたいというふうに考える次第でございます。

「中川貴元の発言」
以上です。

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