平成29年12月5日 経済水道委員会

【案件】
・付議議案審査
(総括質疑〔市民経済局〕)
・平成29年第116号議案 平成29年度名古屋市一般会計補正予算(第6号)
・同第139号議案 指定管理者の指定について
・同第140号議案 指定管理者の指定について
・同第141号議案 指定管理者の指定について

「中川貴元の発言」
では、資料をいただいたのでいきますね。
航空宇宙産業、ロボット、それぞれですけど、この別紙でいただいた制度要綱、これありますよね。これの1枚、2枚はねていただいて「第6 交付対象事業」とありますね。航空宇宙産業、それからロボットともにこの1から5のどこに該当するんでしょうか。

「筒井課長の発言」
お配りいたしております地方創生推進交付金制度要綱の2枚向こう、「第6 交付対象事業」のうち、1から5までついておりますうちの四つ目、観光の振興、農林水産業の振興その他の産業の振興に資する事業というところに該当するものでございます。

「中川貴元の発言」
それは、その他の産業のことを意味しているんですか。

「筒井課長の発言」
委員おっしゃるとおりでございます。

「中川貴元の発言」
それでは、その隣のページの第11の効果の検証とありますので、その点についてそれぞれお尋ねをしますね。
まず、航空宇宙産業、これは日本国内において一体何兆円産業なのか。そのうちの愛知県下は何兆円なのか、何億円規模なのか。ロボットは同様にどうなのか。
もうちょっと続けると、それで今、愛知県下あるいは名古屋市内におけるそれぞれの産業規模を、一体本市はどの程度までの水準に上げたいと思っていらっしゃるのか、あるいは就業人口が今一体何人ぐらいで、それらをどれぐらいまでの水準に上げたいと思っていらっしゃるのか。

「筒井課長の発言」
まず、航空機の国内のシェアでございますが、約1兆5000億円ほどの市場になっておりまして、このうちクラスター部分、中部経済産業局所管のところにございます愛知、岐阜、三重、富山、石川の5県合計で7393億円、約半分の規模となっておるところでございます。
失礼しました。ロボットでございますが、愛知県内が約1100億円でございますが、これが全国シェアの約2割というふうになっておりますので、約5500億円ほどの規模になっておるというところでございます。
それで、それぞれの具体的に名古屋市としてどの程度の目標まで上げていくべきかというところでございますが、これにつきましては、クラスターにつきましては中部クラスター、国際戦略特区のほうとしまして地域を挙げまして目標を立ててやっていきたいというふうに考えておりますが、具体的にその中で名古屋市がどの程度の割合を占めるべきかというところまでの数字はつくりをしておりません。
また、ロボットにつきましても同様でございまして、具体的な目標数値というところまでは整理していないところでございます。

「中川貴元の発言」
あと、それぞれの業界で働く人たちの数も質問をしましたが、それはどうですか。

「筒井課長の発言」
恐れ入ります、ちょっと手元にございません。

「中川貴元の発言」
そうした基礎的なデータがないままに、これを一体どうやって検証するんですか。

「筒井課長の発言」
委員御指摘のとおりでございます。なかなか統計データとしますと時期がずれたりですとか、名古屋市分といったようなものが出てこないものもございまして、結果としてなかなか明確に数字としてつかみ切れないものが多々あることは事実でございます。
そうした中で、私ども適宜統計調査を整理したり、あるいはアンケート等を実施しましてできるだけ実態把握に努めているところでございます。

「中川貴元の発言」
では、統計ではないその実態についてお尋ねをしますね。
13ページから航空宇宙産業関連事業所、104事業所があります。これは委員の皆さんも御案内だと思いますが、航空宇宙産業というのはM1、M2、M3、M4、M5とこうピラミッドになっています。このうち104事業所のうち、M3、M4に該当する事業所は一体どこですか。

「筒井課長の発言」
恐れ入ります、明確には把握しておりません。

「中川貴元の発言」
では、先ほどおっしゃられたその7400億円規模の当地域における業界は、国内での産業創出と国外、すなわち今皆さんが先ほど言われた海外との取引における比率はどのようになっていますか。7400億円分がすべからく国内での出来高ではありません。国内分と海外分のミックスした数字がこの7400億円だと思いますが、その割合はどのようになっていますか。

「筒井課長の発言」
こちらでございますが、7393億円の生産高ですが、ちょっとあれなんですが輸出金額としまして、名古屋税関管内の航空機類輸出金額が3577億円と把握しておりますので、およそ半分が海外というような形になろうかと思います。

「中川貴元の発言」
航空宇宙産業でいうと、その皆さんの趣旨の中に航空宇宙産業における地元企業の海外取引を拡大するためとなっています。
今回のこの680万円という数字は、海外取引を拡大するためとこう書いてあるわけですけれども、例えばそれは皆さんはこの航空宇宙産業をどうしたいんですか。海外取引を拡大するということは、いわゆるM1、M2と呼ばれるところの部分については、海外企業に資するそこの海外におけるM1なりの規模を拡大させるためにその海外取引はあるわけですけれども、地元のいわゆる重工さんと呼ばれるような大手、いわゆる日本国内のものではなく、例えばエンブラエル初め、その大もとは海外のメーカーに資する、そうした仕事を拡大をするんだと、こういうことになるわけですけれども、そういうことなわけですか。

「筒井課長の発言」
委員おっしゃるとおり、いわゆる機体メーカー様というのがボーイング初め海外が主力でございます。そういったところで取引を広げていこうとしますと、その海外のメーカーのいわゆる第1次下請--ティア1のようなところへの取引を広げていくということが重要になろうかと思っております。
地域の航空宇宙産業の売り上げですとか、そういったものを広げていくには、やはり海外との取引ということを念頭に置いた事業が必要ではないかということで考えておるところでございます。

「中川貴元の発言」
それは国策ですか。それともあなたの考えなのか、局の考えなのか、本市の考え方なのか。僕は自民党の所属の議員として少し残念に思う。本当にそれが国策なのですか。

「筒井課長の発言」
航空機につきましては、例えばことしに入りまして、経済産業省とフランスの航空総局という行政区との間で、エアバスとの取引の拡大みたいなことを進めていこうという覚書が交わされたというような報道もなされております。海外に向けて受注を広げていくということにつきましては、私ども国策と沿った形であるという認識でおります。

「中川貴元の発言」
申しわけないけど、僕はそうは思わない。それが国策だとは思わない。例えばそれは、車の自動車産業で言うなれば、じゃあそれはその国内の生産よりも海外での生産を税金を上げて応援をしていくと。例えばですよ。僕はそれは少し違うと思う。
では、少し視点を変えますが、いわゆるC‐ASTECさんは本事業には幾らお金を出すんですか。

「筒井課長の発言」
失礼いたします。資料の7ページにございますが、いわゆる一般社団法人中部航空宇宙産業技術センターのほうからは10万円の負担金を予定しているところでございます。

「中川貴元の発言」
このC‐ASTECさんには、中経連さん初めどなたが今会長で、どういう役員構成になっているのかちょっと口頭で教えてください。

「筒井課長の発言」
まず、会長でございますが、一般社団法人中部経済連合会の会長の方が歴代会長としてこの団体のトップを務めておみえになります。そのほかに、愛知県、岐阜県、名古屋市、三重県といった自治体の職員、さらには、愛知県の商工会議所連合会の専務理事という形で入っておりますが、それが1名、それ以外民間の企業の方が9名理事でお入りになっています。そのほかに名古屋大学の産学連携の担当の教授の方、それから固有職員で1名専務理事がおります。

「中川貴元の発言」
中経連、商工会議所等々、大企業の皆さんも役員に入っていらっしゃってね、C‐ASTECからは10万円ですか。これ今年度はこの680万円ですが、来年度、再来年度は幾らずつ予算計上予定でしたか。

「筒井課長の発言」
今期に係ります国のほうへの申請額でございますが、平成29年680万円に対しまして平成30年度は2640万円、平成31年度は2976万1000円となっておるところでございます。

「中川貴元の発言」
これは丸抱えをしなきゃいけないんですか。

「筒井課長の発言」
名古屋市といたしましては、航空宇宙の産業の裾野を広げていくためにはやっぱり海外との取引を広げていくことが重要であろうというふうに考えております。
その場合、中小企業が直接海外の企業と取引するのはなかなか信用の問題、それから人材、言語の問題いろいろあろうかと思います。そういう中で、長年こちらのほうで航空宇宙事業の振興を行ってきた中部航空宇宙産業技術センターにそういった機能を担っていただくということを考えて、今回事業費をつくらせていただいていると、そういうところでございます。

「中川貴元の発言」
想定する海外の国、企業、これは一体どういうところですか。

「筒井課長の発言」
こちらにつきましては、現在アメリカ、ボーイングがこの地域主体になっておりますので、それ以外の地域、特にヨーロッパ、エアバスなどを対象に考えておるところでございます。

「中川貴元の発言」
では、ちょっとロボットのほう、ごめんなさい、その前に基礎的なデータもままならない状況というか、その程度の把握の中で抽象論的に海外の取引が本市の経済に好影響を与えるんだというその抽象論的なことを述べられても、あまり信憑性を感じることが正直できない。そのことを指摘しつつ、ちょっとロボットのほうにお話をさせていただきたいと思いますが、ロボット、これはその24ページの(2)にあるロボットシステムインテグレーター企業とありますが、このロボットシステムインテグレーターの人材育成をしたいのか、あるいは先進的なロボットの開発に力を入れていくことが主なのか、まずどちらですか。

「筒井課長の発言」
本事業につきましては、委員が最初におっしゃいましたこのシステムインテグレーター、いわゆるロボットを導入したい会社によりその会社に最適なシステムを導入できる、そういったような人材の育成を行っていきたい、そのように考えているところでございます。

「中川貴元の発言」
ちなみにそれらの企業というのは、今名古屋市内に何社あるんですか。

「筒井課長の発言」
こちらでございますが、産業分類上は機械設計業、あるいはシステムがソフトウエアに係る場合につきましては情報通信業、そういったような業種に含まれるところでございます。
ちなみに名古屋市内の機械設計業でございますが、平成26年度の国の経済センサスの調査によりますと市内に213、それから同じく情報通信業につきましては2413事業所ございます。

「中川貴元の発言」
あなたは本当にそういうところにこのシステムインテグレーターが就職すると思っているんですか。

「筒井課長の発言」
委員おっしゃるとおりでございまして、このほかに例えば、機械販売事業ですとか、あるいはロボットメーカーの下請、そういったようなところもこういった人材が必要になってくる。そのためにそういったところに就職ですとか、人材育成を行っていくとそういうような可能性はあろうかと思っております。

「中川貴元の発言」
ここの24ページに掲げられた大学の中で、そうした人材の育成、養成をしている大学、学部、学科、研究室は一体どこですか。

「筒井課長の発言」
こちらの大学につきましては、こういったこと、いわゆる私どもが想定しておりますカリキュラムの内容を行っていただけるであろうロボット関係の研究が行われているところをちょっと抜粋させていただいたということでございますので、委員がおっしゃるその具体的にシステムインテグレーター直接の人材育成というような形で明確に取り組んでいるところはございません。

「中川貴元の発言」
まあね局長、反対はしませんが、もう少しきちんとこの地方創生のこうした交付金をお使いいただきたいなというふうに、本当に心の底からそう思います。あれこれ言っても始まらないレベルだというふうに思います。
例えば、大学でも、その何々大学にお金をぽんと払うわけではないわけです。振り込み先はそうかもしれない。ただこれは、当然それは学部にお支払いをしても、それらを研究している先生、研究室、そこに4000万円なりのお金が入っていくわけですよ。それは相当なことです。そうするとそれはその大学に一研究室に、二つに分けたとしても2000万円ずつぐらいになるわけです。それぞれのその大学、学部、研究室が本当にそれらを受けられるのかどうなのか、そこで本当に人材の育成ができるのか、じゃ、ここには名市大はもちろん学部がないから入っていないんだけど、そういったこともしないまま、ロボットと航空宇宙産業といえば何となく次世代っぽくて国からもお金がおりやすいんじゃないのかという、そういうことでは僕はだめだと思う。幾ら国でこういうその地方創生の交付金制度をつくらせていただいても、それをこなす地方の側がほぼほぼ基礎的なデータもないままに、目標の設定もどちらかといえば抽象論的な曖昧なままそれが過ぎていくということでは、一体、本市、あるいはこの地域における経済のどれぐらいのその伸びしろを期待するのかということさえも検証できないまま、これやるわけです。
これは多分、全国どこの自治体においても非常にその経済には皆さんはどちらかといえば鈍感な、これは仕方がない。皆さんの職責上、企業の人といつもこう話ができる環境にあるわけでもないし、いろいろなさまざまな企業のことを勉強できる環境にあるわけでもない。でもこういうことをやらなきゃいけない。僕は皆さんがだめだと言っているわけではなく、皆さんのこの経済に関するそれこそ働き方の環境下において、今のままではなかなかそのピンポイントで経済のことを語るには至らないのではないかというふうに思えるわけですね。それをいつもいつも議論をしても仕方がないわけでして、僕は今回はこれはこれだと思いますが、ただこれ初年度でありまして、それぞれ2年目、3年目があるわけですから、2年目、3年目の予算づけに向けてもう少し最初の基礎的なデータ、それから検証する材料、そしてこれが本当に名古屋の経済にどれほどその効果として発揮できたのかということを、もう少し真剣に考えていく必要があろうかと思います。ですので、来年度あるいは再来年度に向けて、少しそのシンクタンク等、プロの方たち、プロの経済人の人たちの厳しい目、あるいは基礎的なデータ、あるいは効果、そういったことをお金を出してでも検証していただくべき、あるいは予算をつけるにしてもあらかじめ検証した上で予算づけをしてくべきだというふうに思いますが、その点について少し御見解をいただきたい。

「中田局長の発言」
ただいま中川委員から種々御質問をいただきまして、基礎的な数値につきまして答弁ができないという状況ございましたこと、まことに申しわけなくおわびさせていただきます。
私どもなかなかいろんなデータは持っているわけではございますが、なかなかピンポイントに持っていないというのもございまして、やはりこういう事業やるに当たっては事前にそういう別の調査といいますか、既存のデータだけではない別の数値も持ちながらお願いをしなきゃいけないというふうに思っておりますので、まことに申しわけないということでございます。
それで、今御質問いただきまして今後に向けてのことでございますけれども、やはり当然私ども国に地方創生でお願いをするわけでございますから、さまざまな数値目標を出しているわけではございますが、やはりそれも今委員が言われたような総論ではなくて、もう少し小さなレベル、例えばロボット、IoTでいくと導入実績を何社で導入させようとか、そういうような目標でございます。そういうところで目標を達成してやっていくことが相対として名古屋の経済にどうなったかというのが、なかなか今後、今のやり方では難しいというふうに思っております。その中で今我々だけではなくて、さまざまな専門的な観点からチェックをする必要があるという御指摘をいただきました。当然私どもも種々今までも一生懸命当然仕事やりますし、さまざまな国の動向でありますとか勉強をするわけではございますけれども、当然専門家の方の意見を聞いてはまいりましたが、やはりそこまで深掘りをしてということは今までやっておりませんですので、一度、今の御指摘を踏まえましてコンサルでありますとか、それから大学で経済を研究してみえる先生でありますとか、それから実際の企業現場でやってみえる方ですとか、そういう方の意見を頂戴しながらこの事業の評価をきちんとやってまいりたいというふうに考えております。

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