平成30年12月18日 経済水道委員会

【案件】

・所管事務調査

・今後の名古屋市国際展示場のあり方について(観光文化交流局)

・名古屋市総合排水計画(案)について(上下水道局)

 

「中川貴元の発言」

まず、基本的なことからお尋ねをしたいと思いますが、この資料の4ページにあります(4)の課題のところにある利用率の向上、利用面積拡大に伴い、一部の利用希望を受け入れられていないというふうにありますが、これは実際どの程度受け入れられていないのか。これは、延べ日数で具体的に、それは多分365日以上あるわけだろうし、それから件数についても、何件のうちどれぐらいが受け入れられていないのか、具体的に少しお答えをいただきたい。

 

「柳原主幹の発言」

今、利用を受け入れられていない日数、件数について御質問を頂戴いたしました。平成29年度には、日数で527日、開催件数で139件の御利用を頂戴しておるところでございます。このうち--このうちといいますか、平成29年度に実際に申し込みを受け入れられなかった、お断りをせざるを得なかった日数と件数でございますが、お断りをした日数が91日、全527日から割合で割り戻してみますと、約20%弱、17.3%をお断りをしておるところでございます。件数につきましては、139件開催している中で、17件の開催をお断りをしているという状況でございます。

 

「中川貴元の発言」

それから、同じく4ページですが、(5)になりますが、新第1展示館の開館後は現在と比べて約2倍の利用希望が見込まれるというふうにありますが、これも新たな需要の内訳というのかな、展示会とか、多目的利用ですとか、そういったところの見込まれる具体的な数字、考え方をお聞かせをいただきたい。

 

「柳原主幹の発言」

先ほどもお答えさせていただきましたが、平成29年度のポートメッセの利用日数は527日でございます。

一方で、主催者ヒアリング等により把握した新第1展示館開館後の新たな需要としては、このほかに569日が見込まれておるところでございます。合計すると、総需要として1096日となる見込みでございますが、この新たな需要の内訳、569日の内訳でございますが、展示会で359日、49件ほど、コンサート等の多目的利用で210日、66件ほど、あわせて569日の新たな需要をヒアリング等で確認をしておるところでございます。

 

「中川貴元の発言」

それから、ここにはあと展示会とコンサート、どちらか一方しか受けられないとありますが、これはどういうことなのか、もう少し詳しく説明をお願いします。

 

「柳原主幹の発言」

資料にもございますが、産業見本市は基本的に月曜日から金曜日までの5日間、月、火搬入で、水、木、金開催を御希望されるケースが非常に多うございます。

一方で、コンサート、あるいは週末型のイベントにつきましては、木、金、土、日、もしくは金、土、日の3日間ないし4日間の御希望を利用されることが非常に多うございます。

こうしたことから、1週間のうちで受け入れられるのは、産業見本市か、もしくはコンサートか、どちらか一方ということになってしまい、結果的に展示場としては、二、三日の未使用日というものが、1週間の中で考えますと出てしまうというところでございます。

 

「中川貴元の発言」

それから、なお、ここに書いてあるのは、こうした中、新第1展示館開館後は全館約70%程度の利用率が見込まれているものの、受け入れられない利用希望が発生すると、こういうふうにありますが、これは一体ではどれぐらいなのか、この点についても。

 

「柳原主幹の発言」

先ほどもお答えさせていただいたとおり、新第1展示館開館後の総利用としては、1096日分が見込まれておるところでございます。これを実際の想定のカレンダーに落とし込んでみたところ、希望される日程が重なるだとか、ということがあるがゆえ、1096日分の759日までしか受け入れないという状況になっております。この759日を受け入れた段階で稼働率が約7割に達するところでございますが、1096日分の759日しか受け入れられないというところで、337日分は新第1展示館整備後も申し込みをお断りをせざるを得ない状況となることが見込まれておるところでございます。

 

「中川貴元の発言」

そうすると、仮に全館で約6万平米の会場をつくると、新第1展示館整備時に受け入れられない利用希望は全て受け入れることができるのか、そしてそのときの想定利用率はどれぐらいになるのか、この点についてもお答えをいただきたい。

 

「柳原主幹の発言」

仮に6万平米まで拡張したと仮定をいたしますと、その際に、新第1展示館整備後以降、新たに受け入れられる催事は、228日となることが想定をされております。

そういたしますと、合計利用日数は987日というふうになるところでございますが、複層化によって会場がふえるというところで、全稼働率、利用率としては、全館で約70%程度になるというところが見込まれているところでございます。

 

「中川貴元の発言」

今お答えされたその利用率が全館で約70%だというのは、何日でどれぐらい使った場合を想定しての話ですか。

 

「柳原主幹の発言」

6万平米になることで、利用可能日数が1400日になるというふうに仮定した場合におきまして、利用日数が987日ということでございますので、約70%になるというところでございます。

 

「中川貴元の発言」

さて、仮に6万平米だとしたときに、6万平米で70%の利用率で想定をした場合ですよ、一体その経済波及効果はどれぐらいになるというふうに、試算をしていれば、もし試算をしていればお答えをいただきたい。

 

「柳原主幹の発言」

平成25年度実績で算出された経済波及効果の額がもとになっておりますが、6万平米まで展示場を拡張し、この展示館が70%で稼働したというふうに想定しますと、1年当たり1400億円程度の経済波及効果が出るというふうに推計をしておるところでございます。

 

「中川貴元の発言」

それで先ほどから答弁を聞いていますと、来年度以降の調査だということをよく答弁されていらっしゃいますが、実際にこの資料にあるように、2027年というこの年度は一つのキーワードになるわけですね。これは6万平米であれ、8万平米であれ、2027年というのが共通で一つのキーワードの年次になるわけですが、この点についての年次、2027年ということについては、オーソライズされた考え方というのか、ここまでには何とかしたいと、こういう名古屋市の考え方であるということでいいのかどうなのか、確認をいたします。

 

「近藤部長の発言」

私どもとしては、有識者懇談会での御意見等も踏まえまして、2027年というのを一つの目標といたしまして、現地で拡充するという方向で検討を進めたいというのが局の考えでございます。

 

「中川貴元の発言」

そうすると、2027年が一つの時期としての目標ということは、2027年には使ってなきゃいけないわけでしょう。ということは、2026年には完成をしている必要があるということでいいのかどうなのかの確認をいたします。

 

「近藤部長の発言」

委員おっしゃるように、2027年に使っておると、展示会がこの新しい展示場でフル稼働で開催されておるという状況を見据えますと、その1年ほど前には、展示場というのはオープンしておく必要があるであろうというふうに、今現在、検討の段階では考えているところでございます。

 

「中川貴元の発言」

そうすると、6万平米にせよ、8万平米にせよ、逆算をしていかなきゃいけない、事業を組み立てていく必要があろうかと思うわけですね。そのときに6なのか、8なのかということは、それさえも来年度以降の調査に回して、本当に先ほどからスピード感が大事だとか、いろいろな意見がありましたけれども、遅きに失しとりはせぬかとか、といういろいろな意見がある中で、お尻が決まったものに対してスピード感を持ってやるということは、当局の腹が決まっていない以上、来年度以降の組み立てにも影響するんだと思いますが、ここははっきり6万平米か8万平米なのかを、こういう所管事務調査でもありますから明確にしていただきたい。

例えば8万平米にした場合に、今6万平米の経済波及効果を聞きましたが、8万平米にした場合に、第2と第3と両方一気に取り壊しになるわけですよね。そうすると、ある面、取り壊しをしている時期には、極端にその利用できる面積が減るという、それがデメリットという言い方がそぐうかそぐわないかはあれですけれども、今現在利用をしていらっしゃる方にしてみたら、急激に面積が減ってしまう、代替なものがないというところがどうなのかなとも思うわけですね。その点も踏まえて考えたときに、6なのか8なのかということは、案外結論が出やすいのかなと。そういった腹を持ってやらない限り、間に合わないんではないのかなとも思いますが、この点について、名古屋市としての腹づもりはどうなのかをお尋ねをしたい。

 

「近藤部長の発言」

整備の段階、スケジュールに関連しての御質問でございますけれども、おっしゃるように、第2、第3展示館を一挙に建てかえるということになりますと、新しく建てます第1展示館しか残らないと、2万平米しか残らないということで、これは展示会やそういったイベントなどの開催に支障が出るというふうに考えております。

そういったことから考えますと、まずは2026年と申し上げましたけれども、そこまでに整備すべきは、まず第2展示館なり第3展示館どちらか一方を二層にして、6万平米にするというのが現実的ではないかというふうに考えているところでございます。

 

「中川貴元の発言」

そうすると、リニアは2027年だから2026、2026というとアジア競技大会があるわね。アジア大会は、2026年の9月だったかな、その9月のときには間に合うような、そういう形で当然考える必要があると思うんだけれども、その点についてはどうですか。

 

「渡邊局長の発言」

委員御指摘のとおり、アジア大会は本市で全力で取り組んでおるところでございます。

当局といたしましては、その時期にやはり新しい展示場という形を見せていきたいというふうに思っております。計画上もメディアセンターで使っていただけるという、2号館、3号館はメディアセンターで、新1号館のほうはフリークライミングで使っていただけるというような計画で今進んでいますので、そういった意味におきまして、各国から世界中から選手団が見える、またメディアが見える。その時期には、当局としましては、新しい第2なり、第3なりのある程度の規模の展示場を世界に発信していきたい。そのような思いで進めていきたいというふうに思います。

 

「中川貴元の発言」

それから、スピード感を持ってやっていただきたいとは思うものの、空見のことがあるので、ちょっと心配になるのは、県との調整なわけですが、きっとここであればいいであろうとは思うものの、県との調整は今はどうなっているのか、県はきっとここならうんと言うのかどうなのか、その見込みというか、その辺についての考え方はどうですか。

 

「近藤部長の発言」

今年度、有識者懇談会を開催するに当たりましても、愛知県に対しては情報を提供し、御報告をしているところでございまして、今回の展示場の現地建てかえというところで検討を進めてまいりたいということについても御説明をしておりますけれども、現段階では特に御意見等は承っておらないという状況でございます。

 

「中川貴元の発言」

この事業を進めるに当たって、県の許可なり、県知事の判こなり、いるような機会というのはあり得るの。

 

「近藤部長の発言」

敷地内で建物を整備すること自体については、市の土地であり、市の建物でございますので、その可能性は今のところではないと思いますけれども、整備することによって来場者の方の車がふえるということも想定されますので、そういった交通処理に当たりましては、県との調整、名古屋港管理組合との調整が必要になってくるものと認識しております。

 

「中川貴元の発言」

それから、そのスケジュールですけど、もう来年が2019年だわね、2019、2020、2021、2022、2023、2024、2025、2026の途中まで、7年とちょっとですね。これを7年とちょっとのスケジュール感、来年その調査だと言われるけれども、調査をした後に、基本構想だとか、そういうことに入ってくるんでしょうけれども、大体6万でいくというお話ですと、どういうスケジュール感でいかないと間に合わないのかを年次ごとのスケジュール感で教えていただきたい。

 

「近藤部長の発言」

スケジュール感についてでございます。

まず、現在想定しておりますのは、来年度、2019年度には資料にもございますように、課題整理、それから、課題についての対応を検討いたしまして、国際展示場の全体的な構想を取りまとめてまいりたいと考えております。

それから、その先の2020年度につきましては、それでいくと、ここで実際に現地改築をするということになりますれば、その基本計画をつくる必要が出てくるものと存じます。

さらに、その基本計画の後には、2021年度には整備手法にもよりますけれども、仮にPFIで、新第1と同じようなPFIでやるとすれば、そのPFI法にのっとった手続として実施方針、公募条件の整理を行い、2022年度には事業者を公募していくというような段取りになってこようかと存じます。

その後、事業者によりまして、2023年度から設計、現地の建物の取り壊しに入りまして、建物の施工という段取りを踏まえて、2026年の年度当初までを目安に整備を進めていくようなスケジュール感が必要になってくるものと現時点では考えております。

 

「中川貴元の発言」

それから、さっき金額のことが出ましたが、これは例えば東京ビッグサイトの南展示棟、あそこも何というの、二層というの、--になっているはずですが、あそこはちなみに展示面積がどうで、延床面積がどうで、整備費が大体どんなもんで、割ると床面積当たり幾らぐらいになるのか、もし事例がわかれば。

 

「柳原主幹の発言」

東京ビッグサイトの南展示棟につきましては、複層型で約2万平米の展示場を建設されているところでございます。この展示場の整備費につきましては、併設される立体駐車場や新たに設けられる連絡通路を含めまして、約470億円とお聞きをしておるところでございます。

延べ床面積につきましては、申し上げました立体駐車場や連絡通路も含んでおるというふうに伺っておりますが、約6万6500平米というふうにお聞きをしておるところでございます。

単純に整備費で470億円で割り戻すと、平米当たり約70万円というのがビッグサイトさんの整備費及び平米当たりの単価ということでお聞きをしておるところでございます。

 

「中川貴元の発言」

最後にしますが、現在もいわゆる百年に一度と言われているデジタル革命、すなわち第4次産業革命といわれる産業界の中において、東京だけではなく、この名古屋においても、スピード感を持って産業界、経済界に耐え得る施設、展示場をスピード感を持ってやっていただきたいなと。そうでないと、今計画したものがそんな大分後では乗りおくれてしまうわけですから、そういう面においても、先ほど人口減少云々という話もありましたが、だからこそスピード感を持って、これらの第4次産業革命初め、経済施策に対応できるような、そういう環境をこの名古屋市においても、きちんと整備をしていただきたいと思いますが、最後に局長の決意というんかな、その辺についてのお話をお聞かせをいただきたい。

 

「渡邊局長の発言」

平成24年に10万平米というようなお話が出たとき、当時総務課長でございまして、その後、6年半ほどたったわけですけれども、やはりその間に、先ほどお話出ましたように、候補地が二転しまして、現在の金城ふ頭に戻ってきた。それにはやはり産業界、経済界、両者の強い御希望とともに、今の展示場の老朽化、そういったものがあると、そういった背景の中に、我々としても早期に展示場は整備していかなあかんというふうに思っておるところでございます。

また、展示会及び展示場というのは、やはり第4次産業革命の来るべきときにおきましても、中小企業にとっても大変重要なツールである、または交流の場であるという、そういう認識のもとに、私どもも整備をしていかなければならないというふうに思っております。

先ほど市民経済局との連携というもののお話がありました。やはりその辺のところも、我々今まで十分であったのかということを反省しておるところでございますので、そういった産業振興の面も踏まえながらやっていかなければならないというふうに思っております。

また、この名古屋飛ばしと言われている名古屋、東京、大阪、福岡というふうに言われておるんですけれども、今回の新第1展示館、これができることによって、コンサート及びスポーツ観戦、そういったものができるようになるものとしていきたいということで、今計画しております。

そういった結果、350億円弱ほどの高機能な展示場をつくるという意味で、少しお金がかかってしまっているという、そんなような事情もございますが、現在で入り込み客数的に申しますと、170万人ほど年間でポートメッセには来ていただいていておりますが、新第1展示館ができれば、それのやはり200万人を超える、試算でございますけれども、二百十数万人、そういった方々にポートメッセに来ていただけるという、そういった推計値も持っております。

200万人を超えると申しますと、やはり名古屋城が今200万人弱、東山動物園が250万人、水族館も200万人超え、そういった大規模な方々が交流する場というふうに我々も期待しているところでございますので、そういった意味でもしっかりと整備していく、そういった拠点になるという期待感を持って、我々としては整備していかなければならないというふうに思います。

先ほどアジア大会のことを御質問ありましたけれども、やはり世界に向けて発信する上でも、2026年、2027年、リニア開業2027年というのは、大変なエポックメーキングな都市になるという認識のもとに、我々としても全市を挙げて全力で整備をしていきたいというふうに思いますので、関係局に対しましても、そういった働きかけ、市長等の指示もございますので、スピード感を持って整備していくと、現在のところではそういった思いでございますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。

以上です。

 

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