令和元年9月24日 経済水道委員会

【案件】

・付議議案審査

(総括質疑〔市民経済局〕)

・令和元年第25号議案 名古屋市印鑑条例の一部改正について

・同第26号議案 名古屋市個人市民税の控除対象となる寄附金を受け入れる特定非営利活動法人を定める条例の一部改正について

・同第38号議案 指定管理者の指定について

(・名古屋市総合計画2023における市民経済局関連施策・事業について)

 

「中川貴元の発言」

資料ありがとうございました。

11ページを、この参考資料を拝見させていただきますと、例えば全国、日本全体の数字ですが、2019年のゼロ歳から14歳が1500万人余、それがほぼ2065年、45年後においては890万人余、59%まで下がる。そして、生産年齢人口の15歳から64歳は、7400万人余から4500万人余、61%程度まで下がる。これはもちろん日本全体でありまして、名古屋のような都心部はここまでの落ち込みはないと思われるものの、隣の10ページを拝見させていただきますと今の2019年、ゼロ歳から14歳が28万5000人余、これが2040年までが今出ている資料になるわけですが、これが26万人余、大体2万5000人程度減少をする。そして、生産年齢人口においては145万人余から130万人余まで減る。約15万人程度減るわけですね。これは推計として、もうこういう数字が明らかになっているわけでして、こうした予測に基づいて国のほうもさまざまな施策に、今まさに取り組もうとしているわけです。

その中においてやはり、ここの数字に出てくる2065年、45年後にはいわゆるこれを称して7割国家とよく言われるわけですが、この2065年には全体として総人口は7割まで落ち込む、それを称して7割国家というふうに言われています。

この7割国家になったときに、案分計算にはなりませんが、7割国家イコール7割経済にならないように国のほうでも産業施策あるいは経済施策を今、周回おくれとは、世界の中で周回おくれとは言われつつも、今まさにやろうとしているところであります。

そこでまずお尋ねは、この令和元年、さきの8月において、内閣府から世界に伍するスタートアップ・エコシステム拠点形成戦略なるものが発表をされました。これは、自治体あるいは大学あるいはファンド、そういったところがエコシステム、要するに循環をしながら新しい産業経済をつくり出していくというものが発表されたところであります。

まずお尋ねは、ここの中で来年の1月中旬から拠点都市、グローバル拠点都市の公募を2から3の拠点で公募をしていくということがうたわれています。これは、今申し上げたように例えばベンチャー、あるいは成長企業の創出、あるいはエコシステム拠点の形成をしていくというようなことで、国が全面的にバックアップをする中で、日本全国の中で2から3拠点公募をしていくという打ち出しがされましたが、さて本市はこのグローバル拠点都市に立候補をしていくつもりがあるのかどうなのか、まずここをお尋ねしたいと思います。

 

「西野部長の発言」

ただいま委員おっしゃられましたように、国のほうがいわゆる新しい価値を創造するスタートアップの企業を育成するために、いわゆるグローバル拠点都市、そういったものを募集していくということはございますので、私どもといたしましてはそれにしっかりと対応して、拠点都市に選ばれるように努めてまいりたいというふうに考えております。

 

「中川貴元の発言」

今現在においては、全国の中で例えばどんなところが立候補をしようとしているのか、また今、本市はまだこれ8月に出たばかりですけれども、国との打ち合わせ等はどんな状況であるのかを教えてください。

 

「西野部長の発言」

具体的にどこがというのは出ていない部分もありますけれども、私どもとして今把握している情報では当然東京であるとか、それから福岡や大阪、京都、そういったところがこういう拠点都市を目指そうとしているというふうなことは聞いておりまして、我々も当然その国のほうからの説明会へ出て行ったり、あるいは国の方に状況をお聞きしたりとか、そういったことに今努めているというところでございます。

 

「中川貴元の発言」

名古屋はこれ立候補していくということですが、いただいた資料の最後のページの12ページのところに、名古屋工業大学との連携等についてこう記していただいています。

実は、私の手元にあるその内閣府の資料によると、大学を中心としたエコシステム強化という中で、起業家教育プログラムの強化ですとか、あるいは官民による研究の発掘と若手研究者の育成等というような文言も、この内閣府の資料に記されています。

所管を変えろとかそういうことではなく、現在名古屋市立大学におきましては、総務局マターの所管となっていますが、本当にそれだけでいいのだろうかと。例えばその特別委員会などに出席をする折に、大学の連携等あるいは経済のお話をしても、なかなか総務局オンリーでは難しいのかなという思いもしています。そういう中で、もうこのように内閣府においては、はっきりと経済、大学を中心とした強化も必要であるというようにうたっているわけですね。

本市においても、総務局を外せということでは全くありません。総務局のみならず、やはり先般も申し上げたように補助金も以前に--以前といっても1、2年前ですよね、名工大にもさせていただいているわけでして、そういう意味では名市大と他大学の連携について、経済局の果たすべき役割というものを再構築をしていく必要があろうかと思いますが、名市大とのかかわり、あるいは総務局もある中での名市大へのかかわりについて当局は、今後どうあるべきだと思っているのか。で、それは今回、この国のスタートアップ・エコシステム拠点形成戦略に立候補をしていく上、採択をされる上でも大学との連携について語らざるを得ないと思いますが、その辺についてはどのように国に話をしていくつもりでいらっしゃいますか。

 

「西野部長の発言」

委員御指摘のとおり、やはり今後の経済の施策を進めていく上で、大学との連携というのは非常に重要になってくるというふうに思っておりまして、先ほど御指摘にもありましたけれども、大学と今までも連携した事業というのはやってまいりました。しかし、やはりまだまだ進んでいなかったことは事実ですので、今回のこのスタートアップのグローバル拠点都市を目指すに当たりまして、いわゆるその大学との連携について、きちっとした考え方を示していく、そういう必要がございますので、この名市大やあるいは名工大というお名前も上がっておりましたけれども、そういった大学とこういうきちんとした、ともにコンソーシアムを組んで、この拠点都市に名乗りを上げていくといいますか、そういったことを取り組んでいかなきゃいけないというふうに認識しているところでございます。

 

「中川貴元の発言」

これ、この国の資料によると、大学間の連携はもう明確にこう記されているわけでありまして、手を挙げる以上、とりに行くということは当然だと思うんですが、そうすると今、少し抽象的にお話をされましたけれども、やっぱり、この戦略2のところにはっきりと大学連携コンソーシアムの促進という言葉が載っているわけですね。これに対して、的を射た形で国に対しても大学連携のお話をしていかざるを得ないと思うんですが、もう少し踏み込んだ形で答弁はいただけないですか。

 

「西野部長の発言」

今この、いわゆるそのグローバル拠点都市に応募していくに向けて、これからまだ今のところ調整を始めて今、精力的にやろうとしているというところですので、具体的にはまだ見えてきていないところはありますけれども、ただここの委員御指摘のいわゆる大学との連携の中でのプログラムをいろいろと実際に強化していくといいますか、そういったことを考えていく必要があるというふうには考えております。

 

「中川貴元の発言」

だけどこれ、1月の中旬から2月の中旬が申し込み、立候補の期間なわけですよ。これももう10月になっちゃいますが、10月、11月、12月とこの3カ月間の間で、このところの大学連携のところをきちんとした上で、1月の中旬から2月の中旬に立候補していくわけですね。そういう点において、今から考えるんですか。何かこうしようというものはもう全くないの。

 

「中田局長の発言」

ただいまの大学との連携についてお尋ねをいただいたわけでございます。

先ほど部長も答弁いたしましたように、本当にこういうスタートアップですとか産業を振興をしていく上で、大学の役割というのはすごく今大きくなっております。これはもうほかの、アメリカとかの例を見てもそういうことでございます。そういう中で、どのように私どもとして名工大、名市大、それから資料にございましたように名古屋大学も含めてどういうようなコンソーシアムをつくっていくかというのが非常に重要でございまして、それについてはこの今のスタートアップ・エコシステムの応募に当たりまして、愛知県でありますとか、それから名古屋大学でありますとかそういうところと徐々に話を事務的には今始めているところでございますので、そういった中でより今後、今までも委員御指摘のとおり、名古屋工業大学とも一緒にやってきたこともございますので、そういうのも踏まえて名市大、それから名工大との連携については私どもの局としての役割を果たしてまいりたいというふうに考えております。

 

「中川貴元の発言」

ちょっと視点を変えてお話させていただきますが、この資料の先ほどの10ページ、11ページを見ておわかりのように、非常に生産年齢人口は減っていく。ここで生産年齢人口を急速に上げていくことも考えなければならないテーマだとは思いますが、もう一方では外国人の方たちの雇用等をどうしていくかということも必要になろうかと思います。

そういう意味で、就労支援あるいは人材確保の支援に、どうやって取り組んでいくのかということは非常に大きな課題であろうかと思います。ややもするとこれまでは、それらは県にお任せの状態であったのかなとも思いますが、もうそろそろ本市としても独自に、あるいは外国人労働も半数以上は名古屋市内になるわけですから、そうしたことも踏まえてこの名古屋市役所の中に、あるいは今の経済局の中にそういう産業労働に関連する部署なり室なり、そういったものも考えていく必要があろうかと思いますが、この辺についてはどうですか。

 

「中田局長の発言」

ただいま産業労働に係る組織のお話についてお尋ねをいただいたわけでございます。

先ほどから御指摘いただいておりますように、生産年齢人口がこの後大きく減っていくということが予想されますので、そういった意味ではそれをどうカバーするのかという中で、さまざまな高齢者の問題でありますとか女性の問題あるわけでございますけども、やはり外国人の方の問題というのも大きいというふうに考えとるわけでございます。

今、中小企業の方とお話をすると人材不足が一番問題だということも、いろいろなところでお聞きするわけでございまして、そういう意味ではそういう人材確保、労働面での機能を強化するというのは必要だというふうに思っております。

中川委員からは以前も御指摘を賜りまして、産業労働課の中に専任の主幹をつくった経過もあるわけでございますけども、そういう状況を鑑みてやはりさらに強化ができるものであれば、組織の問題でありますので私だけではということではなくて、他局と関係もございますけども、私としては強化できるものなら強化してまいりたいというふうに考えている次第でございます。

 

「中川貴元の発言」

それから、今のこの内閣府のグローバル拠点システムの立候補もそうですけれども、こうしたものというのは基本的には国の言っているソサエティー5.0というのが大もとにあって、そしてそこにはいわゆる第4次産業革命と言われるようなものがあって、そういう中でスタートアップだ、ベンチャーだ、イノベーションだ、いろんなテーマがこうあるわけですね。

今、申し上げた大学連携もその中の一つに入ろうかと思いますけれども、そうしたことも今、その労働についての組織のお話も局長からしていただきましたけれども、全体枠として、今僕が申し上げたのはイノベーションだとかスタートアップだとか、あるいは大学連携だとかそういったものも、こう一本化をしていくような組織というものが今、経済局の中にはない、不足をしていると言ってもいいのかなというふうに思うんですが、これから本当に真剣にこうした課題に取り組んでいくに当たっては、少し、もう少し、厚みを持たせた組織を構築していくことも必要ではないかなと思いますが、この点についてはどうですか。

 

「中田局長の発言」

ただいまイノベーション関係の組織についてのお尋ねを頂戴したわけでございます。

総合計画におきましては、全体の中でも交流を促進して新たな価値を創出するイノベーション戦略というのをやっていくというのが全体の総合計画の総論の中にも掲げておりまして、そういった中でこの今の施策41の中で新たな価値を創造する産業を振興していきましょうという柱立てになっとることでございます。

そういう中で、イノベーション戦略の強化・推進というのは、その施策41のイの一番の事業になっとるわけでございます。その中で、先般もイノベーション拠点をナディアパークにつくったわけでございますけども、今後も戦略推進プランの策定でありますとか、それから推進体制の構築などやっていくというのがこれ、総合計画に掲げてあるわけでございまして、そういった中でイノベーション創出するためにはスタートアップの創出支援をやったりでありますとか、それからスタートアップの成長段階に応じた支援をやる、それから、企業のオープンイノベーションの促進をやるとか、さまざまな切り口があるというふうに考えておりまして、そういうためにはやはり委員御指摘のそういう専任といいますか、それを専任に担当する組織というのも必要ではあるという御指摘もごもっともだというふうに考えておるところでございます。

これも先ほど申し上げました組織の問題でございますので、なかなかストレートにお答えはできませんけども、御指摘の点踏まえて関係局ともども検討してまいりたいというふうに考えております。

 

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